カーディフにおける‘Japan Week' 報告書1.総 論 (1)目的
各イベントの概要: 11月22日~25日のJapanese Stories (日本映画会) 日本の14名の若手モダンアーティストによる絵画・写真・モダンアートデザイン展覧会。 アーティストは全て日本の広告印刷業界で活躍中にて、これまでの日本文化紹介にはなかった画期的な展覧会となる。観客はオーソドックスな日本文化紹介と違って 人により驚きの顔つきもあったが、人によっては 日本にもこのように画期的な芸術があることに強い反響を示していた。 一日平均100名近くは来場したので合計700名前後の観客であった。 11月26日 午後5時よりJapan Week Welcome レセプション ウェールズのみならずイングランドからもスポーツ関係者・事業家・教育関係者・芸術文化関係者など各界を網羅して150名ほどの招待客で賑わった。 レセプションの後 午後7時のキックオフに間に合うように全員でラグビー場へ向かう予定であったが、その時間に間に合わないかと思うほど参加者の話がはずみ 会場は盛り上がった。 その後の試合の結果は日本の大敗に終わったが その前のレセプションの盛り上がりようは大変なもので、その勢いで試合ももう少し成績がよかったらと一同残念に思った。 ラグビーの試合に先立ち 昼休みにカーディフの繁華街ショッピングセンターで日本のTaiko Drummer の太鼓演奏会を開き、買い物客の足を止め評判となった。 またラグビー場でも試合直前に演奏を聞かせ、この2回の日本の太鼓演奏がたいへん功を奏した。試合前の国歌斉唱では ウェールズが誇る男声合唱団と王立ウェールズ音楽演劇大学で声楽専攻の日本人女子学生が着物を着て一緒に‘君が代’を歌い これもなかなかの評判となった。 11月27日 友好親善ラグビー試合 午後12時半よりロンドン・パリ・デュッセルドルフ在住の日本人ラグビーチームと土地のカーディフ高校卒業生チームとで友好親善ラグビー試合を持った。 前日の試合から日英お互いに打ち解けてこれも非常に愉しい半日となり 日英親睦に大変役立った。 11月27日 ’6000 Miles @ Journeys' 午後8時より市内のクラブ‘Journeys' にてモダンミュージックの合同パフォーマンス。 25日からの日本現代アート展でアクション・ペインティングを披露したAkira Osawaを初め5名のミュージッシャンの参加で 会場は200名ほどの人が集まり盛り上がった。 11月28日 Japan Bayday ウェールズの炭鉱の歴史の中で 石炭取引で重要な役目を果たした歴史的な建物‘Coal Exchange' でJapan Baydayは催された。 日本のスポーツ・文化紹介を目的として 広間の真中にスペースを作り剣道・空手・柔道などマーシャルアーツの模範演技や墨絵をまず披露した。 剣道は4年前‘Japan 2001' が始まる直前頃に8名から始まった愛好会であったのが 今では会員40名を越えるグループにまで発展した。 また柔道では ただの柔道グループではなく〔総論〕でも言及したように心身障害者にも柔道を広めて社会的にも多大に貢献している。空手の技術スタンダートも非常に高く 来場した観客が息を呑んで見守る光景も随分見られた。 墨絵はプロのアーティスト小野琢正氏のデモンストレーションであったが、これも純粋に高度な日本文化芸術の紹介で わざわざそれを観に来た人もかなりいた。 その後 広間の一方にしつらえた舞台でカーディフやその近郊在住の日本婦人による‘着物ファッションショー’やロンドンから出張の深野多加史氏による‘いけばなパフォーマンス’を見せた。 ‘着物ショー’の日本婦人達はウェールズ進出日本企業勤務者の夫人達と家族で全くの素人。とはいえ既にかなり何回が‘着物ショー’を見せているのでそれはどの素人っぽさはなかったのではないかと思う。 それに比べて深野多加史氏はプロフェッショナルでこれは観客を充分に満喫させた。 深野氏はこのパフォーマンスを親しかった奥大使の追悼として捧げた為にその意味でも観客は大変感慨深くパフォーマンスを見つめていた。舞台一杯を使うこのパーフォマンスは カーディフの会場だけではもったいないと観客がいうほど立派な素晴らしいものであった。 ホールの広場や舞台での演技とは別に 部屋の回りに12~13個の机を出し’酒’‘日本関係書籍’’日本祭り風景と縁日’’習字’‘墨絵と和紙’‘自然環境に優しい教育材料’‘俳句’‘折り紙’などのブースを設けた。観客は三々五々歩きながら各ブースに立ち止まって 説明を聞いたりデモンストレーションを観たり 自分でワークショップしてみたりというように楽しんだ。 特に‘自然環境に優しい教材’担当の矢野ティー氏は本年5月のチェルシー・フラワー・ショーに於いてSilver Medal 及びBest City Garden のカップを授与されたプロであり ブースの回りは観客で賑わった。 どれも大変な人気であったが 特に‘習字’ブースでは自分の名前を漢字で書いてもらおうとする人が長蛇の列で これはいつものことながらなかなかの人気であった。 一方入り口のホールでは JAL及びJNTOが日本の宣伝に努め、特にJNTOのブースでは日本の観光雑誌やパンフレット類が大変な人気で、皆嬉しそうに持ち帰っていた。 JALやJNTOのブースの向かい側にウェールズのローカル婦人達による‘いけばな’作品展示があり これがまた美しく向かい側の日本宣伝観光用ポスターやパンフレットと実によくマッチしていた。開催時間は午前11より午後5時までの6時間であったが その間に人の流れは止まらず 合計1800人は充分に参加した。 11月29日 琴とハープの合同演奏会 ‘Wale/Japan Fusion in Strings' と銘打って日本の琴とウェールズのハープとの合同演奏会。 琴は日本の末 寛子氏それにウェールズからはハープ演奏者のBethan Hughes とMali Llywelyn。特にMali Llywelynは まだ18歳の若さでいながら次々に奨学金や賞を受けている将来大変有望な新進ハーピスト。 100名ほどの観客で会場は両国の美しい楽器の音に聴き入り、琴とハープの音色の調和の美しさに開眼の思いで午後7時から9時までの2時間を楽しんだ。 11月30日 フィナーレ・コンサート 北九州市の‘響ホール室内合奏団’と王立ウェールズ音楽演劇大学(Royal Welsh College of Music & Drama)オーケストラとの合同演奏会で、午後7時半より10時まで Japan Week のフィナーレとして コンサートは開かれた。 聴衆は300名。 前日の11月29日が昨年イラクで非業の死を遂げられた奥大使の一周忌であること、そして同合奏団指揮者で東京芸大助教授の澤和樹さんが英国公演の際に地方都市を紹介していただくなどお世話になった奥大使にお礼をしたかったこと、その上弟さんが奥大使と同級生で親しかったことなどからこのコンサートを奥大使の追悼演奏会とすることに全員の意見が一致した。 同時に〔奥・井上イラク子ども基金〕への協力も決め、Japan Week 開催期間中 機会あるごとに基金募集をすることにした。 演奏に先立ち 小さい式典を行った。 演奏会会場であったNational Museumの館長、音楽演劇大学の学長のスピーチの後 日本大使館広報文化センター所長 もたい参事官が追悼の言葉を述べられ会場の全員一分間の黙祷をした。 演奏会は素晴らしいものであった。‘響ホール室内合奏団’の実力もさることながら、奥大使の追悼という意味で全員の気持ちが纏まった上 音楽大学との共演で日英両国の音楽家が完全に溶け合うことができた。演奏と会場の雰囲気の余りの美しさに感激したウェールズ音楽大学の学長は この演奏会を毎年定期的に行いたいと言う希望を出し、さっそく企画委員会を構成してはどうかど‘水桜会’委員会に申し出てきたほどであった。 他にも 将来は北九州市の大学とウェールズ音楽大学の間で音楽学生交換制度などを考えられないかと言う提案もあった。 そればかりでなく、このコンサートに魅了され鼓舞された日本人大学生(力-ディフ大学でジャーナリズムを専攻)が たまたま琉球三味線を弾くということから 他に津軽三味線を弾く友人や神楽のできる友人と一緒に演奏会をして日本文化普及に貢献したいと企画し始めた。 フィナーレ・コンサートはこのように演奏会の後も音楽の余韻を残しただけでなく 文化交流という形で今後まだまだ出来ることの可能性を示唆してくれた。 最後に 今回のJapan Week開催中 いろいろな会場へ野上駐英大使ご夫妻にご臨席いただき 特に28日のJapan Bayday では 各ブースをお回り頂いたり 舞台よりスピーチをして頂いたり出演者・出展者・主催者ともども大変光栄な一日であった。 |