Wales Japan Club logo

ウェールズ花暦  12 月

>>> メニューページに戻る

Christmas Cactus(クリスマス・カクタス): シャコバサボテン
ラテン語名: Schlumbergera

0612_hana1 Christmas Cactusシャコバサボテンというのは随分前から知っていましたが,花の少ないこの時期に咲く有難い存在なのだということはウェールズに来て初めて実感しました。友人からもらった鉢と引っ越した新居においてあった鉢で成り行き上2鉢を育てることになったのですが,明るい窓辺に置かれたこれらの鉢たちは11月くらいから花を咲かせ始め,1〜2月くらいまで続けて花を咲かせます。花弁は透き通って瑞々しく,花はなんだか精巧な飴細工のようです。ブラジル原産,シュルンベルギア属(スクルンベルゲラ属と表記されることも)の常緑多肉植物で,茎が葉状になった平らな茎節(葉状茎)の先端に花をつけます。この葉状茎が寿司ネタにもあるシャコ(蝦蛄)に似ているので蝦蛄葉サボテン,これに似た品種でもうちょっと葉状茎が丸く,シャコバのように尖っていないものをカニバ(蟹葉)サボテンと言います。厳格に言うとChristmas Cactusというのはカニバサボテンのみを指すのだという情報もありますが(その場合シャコバはThanksgiving CactusとかHoliday Cactusというらしい),個人的な印象としてはシャコバやカニバをひっくるめてChristmas Cactusと言っているようです。デンマークで品種改良されたものが多いことから日本ではデンマークカクタスと言うことも良くありますが,こちらで Denmark Cactusといってもわかってもらえません。Schlumbergeraという属名は19世紀の園芸家Frederick Schlumbergerという人にちなんだものです。品種が多く属名のみとしていますが,通常シャコバサボテンとしてよく出回っているのは Schlumbergera truncata(以前はZygocactus truncatusとされていた)という園芸品種です。

Viburnum tinus(ヴァイバーナム・タイナス):ビバーナム・ティヌス
ラテン語名: Viburnum tinus

0612_hana2 Viburnum tinusViburnumとひとくくりに言っても,この属の植物は非常にバラエティーにとんでいます。種類によって花や葉の形,木の大きさ,花期や実の色も全く違い,常緑もあれば落葉するものもあるなど,どうして同じ属名なのかしらといぶかしくなるほどです。その中で今回は比較的庭木や植え込みでよく見かける Viburnum tinusをご紹介しましょう。この時期白い小さい花がかたまりになって咲きます。決して派手ではないものの,光沢のある濃い緑の葉に映えて,冬の悪天候の中,12月〜4月ころまで長期間咲き続けます。「おっ!こんな時期に頑張って咲いているな」と応援したくなる花です。秋になると濃い青の実がなります。地中海沿岸原産のガマズミ属の常緑低木で高さは3mほどになります。英語名でLaurustinus(葉がBay Laurel:月桂樹に似ていることから)と言うらしいのですが,Viburnumと呼ばれることの方が多いように思います。常緑で花と実が楽しめる上,丈夫で場所を選ばないことから庭木として人気があります。日本ではビブルナムもしくはビブルヌムという名前で出回ることもあるようです。

( 狩野 記 )