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ウェールズ花暦  8 月

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Snapdragon(スナップドラゴン): キンギョソウ
ラテン語名:Antirrhinum

0708_hana1 Snapdragonこの花は日本でもお馴染みですね。花の形が金魚に似ていることからキンギョソウ(金魚草)と呼ばれています。こちらでは花の形をドラゴンの頭に見立ててSnapdragonと呼んでいます。なんとなく動物を想起させるのか学名のAntirrhinnumもanti(ギリシャ語の「似る」という意味)とrhis(同じくギリシャ語で「鼻面」の意味)という言葉の連なったものです。majusは「より大きい」という意味。花色は多彩で青系統を除けばすべて取り揃えているといっても過言ではありません。花の形も一重,八重,ベル咲きとあり,キンギョソウだけで花壇を作ってもかなりバラエティに富んだものができあがるでしょう。実はいままで個人的にはあまりこの花に愛着がなかったのですが,前に住んでいた人が庭に植えていて,病害虫に強いこと(ウサギにも全く食べられません),こぼれ種で十分発芽すること(本には発芽が難しいとか耐寒性が弱いと書かれているのですが,ウェールズは気候がマイルドなせいか,我が庭ではかかなり神出鬼没に生えるので雑草として抜く必要もあるほどです)などを知って,見直しました。 石が積んである隙間など「おやこんなところに」というようなところで花を咲かせていて,しかもそれが深紅のバラのような色合いだったりすると,ちょっとしたおまけをもらったように嬉しくなります。地中海沿岸が原産のゴマノハグサ科の一年草(もともとは多年草ですが,寒さに弱いことから園芸品種は1年草の扱いで出回っています)で,草丈は各園芸品種によって異なりますが,大体20~60cmくらいといったところでしょうか。日本では春から初夏にかけて咲くようですが,こちらでは7月から10月頃まで咲く花期の長い花です。

Teasel(ティーゼル):オニナベナ
ラテン語名:Dipsacus fullonum

0708_hana2 Teaselこの花はラシャカキグサ(羅紗掻草)という名前の方に馴染みがあるかもしれません。その昔,羅紗(ウールの織物)を起毛させる為にこの植物の花(種)の部分を乾燥させたものを用いていたことからその名前が付けられました。しかし厳密にいうとDipsacus Sativus(北アフリカ,中東原産)という種類だけが羅紗掻草に該当するらしいのでここではオニナベナ(鬼山芹菜)という呼称を用いています。現在では布の起毛に針金を用いた道具を用いますが,この道具も同じくTeaselといいます。7月から8月にかけて咲きますが,花はとても地味で目立たないので,気がつく時には茶色に枯れた姿であることが多いです。とげとげの頭花の形がユニークな為,ドライフラワーとして花材に利用されることもあります。北アフリカ・ヨーロッパからアジアにかけて分布するマツムシソウ科の二年草(多年草に分類されることもあり)で高さは2mほどにもなります。北米では帰化植物として問題になっているようですが,ウェールズのあたりでは道路脇や空き地にぽつんぽつんと生えているのを見かける程度であまり問題にはなっていないようです。冬にはその種が小鳥たちの餌にもなっています。Dipsacusという属名は「のどの渇き」を意味するギリシャ語のdipsakosから来ているとか。fullonumというのはfuller(毛織物などの加工職人)のという意味で,英名ではFuller’s Teaselとも言います。

( 狩野 記 )