ウェールズ花暦 3 月
>>> メニューページに戻る
Magnolia(マグノリア):モクレン ラテン語名:Magnolia soulangiana
日本では3月も半ばでもう桜の花が咲き始めたとか。イギリスでも桜の花が見られることは以前の花暦に書きましたが,庭木としての数の多さでいえば,イギリスでこの時期「花見」というとモクレンの花の方がしっくりします。イギリスのモクレンと日本のモクレンでは出回っている品種が異なるようで,日本のものよりも枝ぶりも立派で,その枝一杯に大きなピンクの花をつけてなんともゴージャス。木のまわりが春らしいピンク色の空気でつつまれる感じです。もともとは中国原産のモクレン科の落葉樹で,日本では紫色の花をつけるシモクレン(紫木蓮)と白い花のハクモクレン(白木蓮)がありますが,こちらではシモクレンとハクモクレンの雑種から作られたMagnolia soulangiana(日本ではサラサレンゲという名前で出回っているようです)という園芸品種がよく出回っているようで,花色は白や淡いピンクから紫がかったものがあります。3〜4mになると本にはでていますが,実際にはもっと大きなものも見受けられます。Magnoliaと言えばすでに去年の8月のタイサンボクのところで属名が出てきていますね。SoulangianaのほうはSoulange-Bodinという18世紀のフランスの園芸家の名前からとられています。花の形からSaucer MagnoliaとかTulip Magnoliaと呼ばれることもあります。
Periwinkle(ペリウィンクル):ツルニチニチソウ ラテン語名:Vinca
道路脇の植え込みや庭の茂みなど,さりげなく咲いていて「おや!こんなところに花が」と思わせる花です。つややかな緑の葉にすっきりとした紫の花が爽やかな植物です。本来なら3〜4月から花が咲き始めるようなのですが,温暖化の影響か2月中旬からちらほら咲き始めました。ヨーロッパから西アジアにかけての原産でキョウチクトウ科のつる性常緑亜低木。花色は薄い紫色のものを多く見かけますが,白い花もあるようです。花や葉の大きいVinca major(Greater Periwinkle)と小ぶりなVinca minor(Lesser Periwinkle)などの他に,葉が斑入りのVinca variegataなどの品種があります。丈夫で日向でも日陰でも育ち,地面に広がる性質を利用してグランドカバーの植物として用いられることも多いのですが,特にVinca majorなどは放っておくとどんどん増えてしまうというやっかいな一面もあります。私の庭にもPeriwinkleの茂みがあり,前の住人はここには植えていなかったであろう場所にまで進出してきて少々手を焼いています。
( 狩野 記 ) |