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ウェールズ花暦  8 月

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Fuchsia(フューシャ): フクシア
ラテン語名: Fuchsia

0508_hana1 Fuchsia この時期,垣根や庭木,鉢花,ハンギングバスケットで色とりどりの花を咲かせているこの花,Fuchsiaと言います。本当は16世紀中ごろのドイツの植物学者 Leonard Fuchs(フックス)にちなんで名前が付けられているので日本で呼ばれているように「フクシア」と呼ぶのが正しいと思うのですが,発音が難しいのか,なぜかイギリスでは「フューシャ」と呼ばれています。開花期は長く,7月から9月の終わり頃まで咲き続けますが,8月が最も花数が多く美しい時期です。 0508_hana2 Fuchsia 花の形から「貴婦人の耳飾」や「バレリーナ」とも称されるこの花,とてもイギリスらしい植物ですが,もともとは中南米やニュージーランド,タヒチが原産。18世紀中ごから19世紀にかけてイギリスに持ち込まれ,ヴィクトリア期と第二次世界大戦後のブームを経て,多くの園芸品種が育成されました。1938年にはBritish Fuchsia Societyが設立されています。 アカバナ科の半耐寒性落葉低木で,原種の種類が多く,ラテン語名は属名のみの表記としています。日本では夏越しが難しく,まだあまりポピュラーではありませんが,イギリスの冷涼な気候とは相性も良く,花色や花の形,樹高や樹形の多様さ,生育の早さ,挿し木で容易に増やせること,日差しがあまりない場所でも生育することなどから今でも人気が高い花です。

Crocosmia(クロコスミア): ヒメヒオウギズイセン
ラテン語名: Crocosmia x crocosmiiflora

0508_hana3 Crocosmia 7月の終わりごろから8月にかけて鮮やかな朱色や黄色の花を咲かせるこの花,クロコスミアといいます。個人のお家の庭先に数株が花をつけているのも,周囲の緑に映えてとても目を引きますが,庭園などでたくさんの花が一斉に咲いているのをみるのは圧巻です。南アフリカ原産で,19世紀後半にフランスで園芸品種として育成されたものがイギリスに入ってきたようです。和名ではヒメヒオウギスイセン(姫檜扇水仙)と言い,日本にも明治中期(1890年頃)に導入され,広まりました。 Crocosmiaという名前はギリシャ語で「サフランの香りのする」という意味です。なんでも乾燥した葉をこするとサフランの香りがするとか。別名のMontbretiaは18世紀ナポレオンのエジプト遠征に参加した 植物学者 Montbretにちなんで名づけられました。アヤメ科クロコスミア属 の球根植物で丈は70〜90cmほどになり,冬には地上部が枯れます。丈夫で暑さ寒さにも強く,手入れも簡単。何よりその鮮やかな色がこの時期の庭に彩りを与えてくれます。

( 狩野 記 )