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ウェールズ花暦  7 月

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Buddleja(ブッドレア): フサフジウツギ
ラテン語名: Buddleja davidii

0507_hana1 Buddleja この時期,道路沿いの木立の中や庭先にまるでロケット花火のように房状に紫色の小さな花をたくさん咲かせるこの木, Buddleja(もしくはBuddleia)と言います。初めてこの花を見たときはライラックの一種かと思いましたが,ライラックはモクセイ科,これはフジウツギ科で異なります。ただ花が似ていることからSummer Lilacと呼ばれることもあるそうです。和名ではフサフジウツギ(房藤空木)と言い,日本には中国原産のものがヨーロッパを経由して明治時代中期に入ったとのこと。イギリスには1890年頃フランスから輸入されました。丈夫で土壌や環境を問わない為,公園や庭などに広く植えられ,自生するものも多いようです。落葉もしくは半落葉低木で2〜5mくらいにまで成長します。蜜のような甘い香りがあり,蝶を引き寄せることでも知られ,Butterfly Bushとも言われます。園芸種も多く,花色は紫が主で,淡いものから濃いものまでありますが,中には白いものもあるようです。

Hebe(ヒービー): ヘーベ
ラテン語名: Hebe

0507_hana2 Hebe 垣根や庭先に紫や白色の小さな花を房状に咲かせるこの木,日本ではあまり馴染みがありませんが,Hebeと言います。開花時期が長く,5月頃から咲き始めますが,7月が最も美しく目を引きます。花色は勿論,葉や花序(花の集まり)の形,枝ぶり,樹高等種類が豊富でそれぞれにラテン語の種小名が違うため,ここでは属名のみの表記としました。 0507_hana3 Hebe ニュージーランド原産でゴマノハグサ科の常緑低木です。イギリスに入ったのは19世紀半ばのことで,かつてVeronica(クワガタソウ:ゴマノハグサ科の多年草) と同属だとされていた為,今も通称でShrubby Veronicaと呼ばれています。 Hebeという名前はギリシャ神話に出てくる英雄ヘラクレスの妻で青春の女神とされるヘーベーから付けられました。冷涼なイギリスの気候に合ったようで,種類によっては多少耐寒性が弱いものの,成長が早く,また育つ環境もあまり問わないことから庭木として人気があります。

追記: Hebeの発音表記について読者の方からご指摘がありました。筆者は日本でよく使われる表記をそのまま使ってしまいましたが,正確にはヒービー(もしくはヒービ)という発音になりますので,修正いたしました。ご指摘ありがとうございました。

Hosta(ホスタ):ギボウシ
ラテン語名:Hosta

0507_hana4 Hostaこの植物は花というよりは美しい葉脈の入った葉が愛され,多くの庭や公園などに植えられています。 名前はHosta,オーストリアの植物学者 N T Host(1761〜1834)にちなんで名づけられました。この時期は葉だけでなく薄い紫色の花を楽しむことができます。ラテン語名は種小名が多く,ここでは属名のみの表記としました。和名のギボウシはつぼみと茎の形が橋の欄干などに使われる擬宝珠(ぎぼし)という飾りに似ていることから名づけられたようです。ヨーロッパには18世紀末に中国原産のものが入り,その後日本史にも登場するシーボルト(1796〜1866)が1830年頃に日本から Hosta Plantaginea, Hosta Sieboldiiという種類を持ち帰ったことにより品種改良が進み,広く普及しました。 0507_hana5 Hosta 種小名のひとつSieboldiiは彼の名前から付けられたものです。別名ではPlantain Lilyとも呼ばれています。東アジア原産のユリ科の多年草で冬には地上部が枯れます。種類によって異なるものの,高さは90cmくらいなります。耐寒性が強く,日陰や水辺でも育つことや,爽やかな緑もしくは明るい斑入りの葉は花のない時期にも庭に彩りを与えてくれることから人気があり,様々な園芸品種が栽培されています。

 

( 狩野 記 )