【SHORT TRIP】第14回>>> メニューページに戻る Tredegar House に行こう!
今回ご紹介するのはNewportのTredegar House(トレデガー・ハウス)です。M4(高速道路)からも見える建物なので,Cardiff近隣に在住の方は見覚えがあるのではないでしょうか。しかしこのお屋敷は日本で出版されている観光ガイドではあまり紹介されていません。それもそのはず,1976年から22年もの修復期間を経て1998年から一般公開されたので,中を見ることができるようになったのは割りに最近のことなのです。ここはMorgan家というウェールズでも有数の一族の家でしたが,最後の持主であったJohn Morganが1951年に土地と家を売った後は,23年間学校として使われていた為,建物の傷みもひどく,また家具・調度品の類も散逸してしまっていたことから修復は困難を極めたそうです。しかし今では建物は勿論,壁紙,カーテン,家具,調度等々見事に修復され,見ごたえのある内容になっています。豪華な部屋もさることながら,召使が働いていたエリアも充実していて,大きなキッチンや召使達が食事などをしたホール,中でもハウスキーパー(家事を統括・指示する役目の人,男性の執事に対する女性の役職)の部屋は興味深く,部屋の中(雇われている側としてはかなり広い部屋でした。召使のトップとして優遇されていたのでしょう)では,当時貴重品だったスパイスやお茶などをしまった大きなタンスなどを見ることができます。屋敷の中を見るには,決まった時間に屋敷内のツアーがあるので(英語のみ)それに参加するのですが,この説明が中々面白く,楽しいツアーでした。
Morgan家の人々がこの地に住み始めたのは1402年がはじめということですから,なんと約5世紀半もの間同じ一族が住んでいたことになります。途中政変に巻き込まれてこの地を追われたりしますが,未だに一部残っている中世の建物は15世紀後半に建てられたもので,その後1664〜1672年の大がかりな改修を経て,現在の姿に立替えられました。17世紀後半の建築様式を留めるものとして大変重要な建物です。Tredegar Houseの外観はサーモンピンクのようなやさしいレンガの色が特徴ですが,当時ウェールズは建材として自然石がふんだんにあった為,レンガで外壁を造るのは非常にお金のかかることだったそうです。18世紀後半のSir Charles Gould Morganの代になってMrogan家はウェールズの石炭事業やそれに付随する鉄鋼業,輸送業の経営に乗り出して大きな富を得ます。
庭園のレイアウトは18世紀初頭に造りかえられたものが今も残っています。The Orangery Garden (Orangery:オーランジェリーはもともとOrangeに由来し,オレンジやレモンなどの柑橘植物を冬の間寒さから守る為に建てられた温室のこと)では地面に模様を描くのに貝殻が用いられているのが珍しく,印象に残りました。その他に宿根草などが植えられているSunken Garden(周りよりも少し低くなった庭園)などがありますが,個人的には屋敷と庭園を取り囲む公園の方がオススメです。広々とした芝生に立派な並木道,美しい水辺があり,のんびりと過ごすことができます。Cardiffから車で20分程度,Cardiff及びNewportからバスも出ています。詳しくは下記でご確認ください。 Newport City Council: http://www.newport.gov.uk/ Traveline : http://www.traveline-cymru.org.uk/ (狩野 記) |