KenのWales 便り - No.14 " ♪ ♪ アーサー王の円卓♪♪"
>>> メニューページに戻る 岡本賢一
春が来たと思っているうちに、あっという間に夏至も過ぎてしまった。夜は10時すぎまで明るく、人々は夜遅くまで芝刈りなど、戸外で何かをしている。夏らしい天気がなかったWalesであるが、先週末から青空が広がり気温も上昇して、ようやく夏が来たという感じになった。
私が住んでいるところから、1時間もしないところに、カーレオンという場所があり、ここにはかの有名な「アーサー王伝説」にまつわる、円卓の遺跡がある。以前一度たずねたことがあるが、好天が続いているので再び訪ねたくなり、田舎の細いWinding roadを車で飛ばした。
実は、この遺跡は、アーサー王とは関係がなく18世紀頃に作られたということがわかっているらしいが、何のために作られたかは定かでないらしい。もともとアーサー王の話そのものが伝説的で、実在したとは思えない人物であるから、それの遺跡といっても、まあその程度のものかもしれない。英国にはアーサー王にまつわる遺跡があちらこちらにあるが、グラストンベリー(ジャズフェスティバルで有名)にあるアーサー王の墓などはそのもっともらしいもののひとつであろう。
久しぶりに行ったので道を間違えてしまい、迷ってしまった。道端に車を止めて地図とにらめっこをしていると、通りかかった車から、「どこに行くのかね」と、初老の男性が声をかけてきた。 アーサー王の円卓の遺跡を訪ねたいのだが、というとそれならすぐそこだよ、自分はそこを通るのでついてこいという。ゆっくりと走ってくれて5分もしないうちに目的の場所についてしまった。
わざわざ車を降りて、ここだよとおしえてくれた。丁重にお礼を言うと、なにね、私もアーサー王ファンでね、よくあちこちのアーサー王遺跡を回るのだよという。そして、しばらく前までは家内と二人で回ったけれど、今、家内はあまり具合が良くなくいつも出かけるのは自分ひとりなのさ、と、ちょっとさびしそうにいった。 そしておまえもアーサー王のファンか、ときくので、私はファンでも研究者でもないのだが、いかにも日本人的発想ではあるが、この場は「そうだよ」といっておいたほうがいいなと直感的に考えて、そうだよ、以前グラストンベリーの墓も見に行ったことがある(これは事実)というと、うれしそうにして、「そうか」と何か納得したようにつぶやいた。 そして、CornwallやWalesにはアーサー王にまつわるいろいろな遺跡があるから、そのうちどこかのアーサー王の遺跡でまた会いたいねといって走り去った。
夏のさわやかな風がひと吹きした。
2005年7月中旬

かってアーサー王も歩いたかもしれないWalesの山道 |