KenのWales 便り - No.21 " ♪道路工事♪"
>>> メニューページに戻る 岡本賢一
英国の車事情そして道路事情は、私が始めてWalesを訪れた20数年前とは比較にならないほど変わってきた。 車の数も増えたが、乗っている車の質そのものが向上している。
以前は、ポンコツの車が、道路わきに立ち往生している風景をよく見たが、最近はそんな風景もすっかり減ってしまった。 替わりに、ぴかぴかの車で危険を感じるほどのスピードを出して狭いWinding道路をすっ飛ばしている。 本当かどうか知らないが 何しろ例の高級車フェラーリが一番よく売れるのは英国らしい。私の住むFlatの駐車場にも赤いフェラーリが1台とまっている。そうした理由かどうかしらないが、好景気に支えられたMotorizationに伴ってこんな田舎でも道路整備が必要らしく、あちこちで道路の拡張工事が行われている。
私が毎日通勤に使っている道路も、昨年秋から拡張工事を始めた。地元の人が通称Valley road(谷間を走っているので)と呼んでいて、このあたりでは幹線道路である。 片側2車線反対側は1車線で、全体で3車線、これが区間により交互に変わるという変則的な道路である。この道路、全長(Abergavenny から Hirwaunまで)はおそらく30 Miles以上あるであろう。
今回の工事区間は、ここAbergavennyからGilwernまでの約6 Milesで、中央にGreen beltを設けて片側2車線ずつにする工事である。以前、別の区間でやっていた拡張工事が終わり今度はここに移ってきた。この拡張工事、理由は、最近道路の渋滞が激しいので解消を図るためという説明がなされているらしいが、毎日使っている私から見ると、確かに朝夕通勤時間帯にそれぞれ30分くらい渋滞するが、それ以外はがらがらの状態で、混雑とはかけ離れている。普段の道路状況を考えると、果たしてこのような工事が必要なのか疑問に思われる。両側の木を切り倒して、山を削り、泥を撒き散らし、道路際のガソリンスタンドを買収して建材やら、建設機器の置き場所にしている。おかげでガソリンスタンドはなくなり不便をこうむるし、工事期間中は片側1車線に規制されて、速度規制も30 Milesに下げられて朝晩はかえって渋滞がひどいのである。
おまけに春先や、収穫の秋にはよく農家のトラックターなどがこの1車線上を走ると、これはもうたまったものではない。何しろ時速10 Milesの、のろのろ農耕車である。たちまちにして後ろに何十台も車を従えることになる。それでもみんな黙ってあとをついていく。何と忍耐強いことか。 面白いのは、多くのDriverができれば40から50 Milesくらいの速度で走りたいし、実際にそのくらいの速度で走る車が多いのだが、時々本当にまじめというか、順法精神旺盛というか正確に30 Milesで運転する車がいる。 前はがらがらで、すぐ後ろにいらいらしてぴったりとついて運転する車と、その対照に思わず笑ってしまう。
この工事、なんでも来年の秋までかかるらしく、そうなるとまだ1年半もこの状態に耐え忍ばなければならない。しかもこの国ではいろいろな工事が予定通りに完成することは滅多になく、遅れるのが当たり前。何しろ全長30 Miles以上の道路であるからいつまで続くのか、考えると気が遠くなる! こんなことをしてまでわずか30分くらいの渋滞を解消したいのかといいたくなるが、この地方の人たちにすると朝晩わずか30分でも渋滞はきっと大問題に違いないし、のろのろトラックターのあとを走るのも嫌いなのであろう。もっともこの工事、たぶんに政治的においがしないでもないが。
2006年3月下旬
 道路工事の表示看板、Walshが併記されてある。時速も30 Milesの制限

木を切り、土を削りDual Carriage にするための橋げた工事 |