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アーミートレーニング1日体験 中3 樋山里美
「何だか、おもしろそう!」 という軽い気持ちで、私は友達とウェールズのアーミートレーニングの1日体験へ応募してみた。先生は行く前日、 「ぬれるかもしれないので、動きやすい服と着替えを持って来るように。」と とおっしゃっていたので、私は(どんなことをするのだろう)と首を長くして、当日になるのを待っていた。 しかし、行ってみたら、楽しさという物は消えていた。ウォーミングアップがとてつもなく厳しく、皆半泣き状態だった。腕立て伏せ、腹筋、そして重い物を運びながらの全力疾走。逃げ出したい気持ちでいっぱいだったが、負けず嫌いな私は、兵隊さん達の「もっと速く」「もっと速く」という厳格な言葉を聞き「がんばろう」と励んで耐えた。 次の演習は、肉体的なものではなく、ほっとした。もしまた体力テストのようなことをさせられていたら、私達の身も心もぼろぼろになっていたことだろう。私達は森へ入ると、戦争をする場でのルールについて、教わった。気をつけないといけない事は、六つだ。 「形」「色」「光」「影」「シルエット」「動作」これさえ隠せたら、カモフラージュは完璧だ。私は軍隊服を着て、フェイスクリームを塗れと言われた。茶色、緑、黄緑のパレットを渡され、つばを混ぜて顔に塗れと言うのだ。従うことしかできず、私は「兵隊」になった。 次にテントの張り方を教わった。これは四方をくぎでとめて、できるだけ低い位置に張るものだった。これもカモフラージュ模様でできていたので感心した。その他にも緊急事態時の狩りの仕方、また少ない量でたくさんのエネルギーを吸収できる食べ物も、試食させてくれた。犬やうさぎを殺してしまうなんて、残酷なことだけど、(これも生き延びるための手段なのだな)と思った。逆に、兵隊の格好で食べたベーコン&ビーンズは、最高においしかった。 障害物レースもした。明るいゲームに聞こえるが、実際はそうでもない。チームワークをテストする種目だった。自分の身長よりずっと高い12フィートのレンガの壁を友達の手を借りて登ったり、高いジャングルジムを登ってロープで滑り降りるなど、高所恐怖症の人だったらとても無理なことをさせられた。レースの最後には、丸太を四人で運ばなければならなかった。もし戦争で仲間が体調を崩してしまったら、長距離を休むことなく走り続けなければならない。これはこうした時のための訓練なのだそうだ。私達は戦っているようで、胸がとても熱くなった。 1日のしめくくりは、思いがけない災難で終わった。私達は「勇気」を最後に試された。服のまま、川に飛びこむ…ジャンプする前に「動物の死がいが流れてくるよ」とからかわれたので、すごく恐かった。私は流れる川に飛びこむ第1号になった。けがをせずに、1日を終えることができたので、満足感でいっぱいだった。少しの間で、自分が強くなれた気がした。 今振り返ってみると、(皆よく成し遂げたなあ)と思う。1日でたくさんの事を学んで、感動したこともたくさんあった。 「僕達は、国のために世に出て戦う。自分を捨て、相手を滅ぼすことだけが、僕達の役目だ。」 という彼らの冷静で前向きな姿勢が、今でも忘れられない。現在イラクなど世界中で戦っている人達との距離が、少し縮まった気がする。
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