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>>>メニューページに戻る 補習校便り 2007年9月 生活記録としての俳句作り田口知子 1学期に、小1のお母様から「俳句作りに悪戦苦闘している、親も不慣れでどうアドバイスすればよいか、毎回考えさせられます」というコメントをお聞きしました。別の方からも「自分でなかなか俳句の案が浮かばないようです。作文もそうですが、自分で内容が浮かばないのは、小1では普通でしょうか」というご質問もいただきました。俳句は自由課題ですから、気軽に一行日記を書くようなつもりで、取り組んでいってください。 とはいっても作文でも俳句でも、ぜひ人に伝えたいと思う出来事がなければ、努力して題材を捜す必要があります。しかし、さあ書こうと構えてみても、アイデアはすぐには出てこないものです。そういう時は、マッピングという方法はいかがでしょうか。真ん中にテーマ(キーワード)を書いて、そこから思いつく言葉や事柄を次々にメモして、つなげていくのです。頭の中で考えているだけではなく、まず手を動かしてみるのです。考えながら書く、書きながら考える、そして親子の会話をしてみる。このように体を動かすことで、思考が随分と広がります。連想ゲームでもしているような感覚で、題材捜しの過程をお子様と一緒に楽しんでみて下さい。 その一方で、一番無理が無い方法は、日ごろから意識して題材捜しをすることです。おやと思ったり、おもしろいものを見つけたりした時に、「あ、そうだ、これは俳句(あのねちょう)に書けそうだ」と思えたらしめたものです。普段歩き慣れた道でも、何か変化はないかなと草木に目をとめてみると、うっかり見過ごしてしまいそうなことに気がつくこともあるでしょう。夏休みが終わり、また忙しい時間が流れていきますが、日常のささいな出来事、例えばきれいな花を見たり、おいしい物を食べて幸せを感じたりしたことを見逃さないで、記録に残す習慣が身につくといいですね。俳句作りをするアメリカ人女性が、俳句を書く理由について「俳句は生活を豊かにしてくれる」と言っていました。また細部に対する観察や微妙な物事についての知覚、言葉の節約などの能力が増すということも、メリットにあげていました。全くそのとおりだと思います。 母の声(日本から) 「日々雑感 帰国して感じる、日本とイギリスの違い」日本からくださるメールやお便りの中から、心にとまったコメントを、ご紹介してみます。 ❀帰国して感じる日本は「さすが日本人、うまくやるよね」と感心することもあるかと思えば、「どうしてこんな不合理がまかり通っているの」と憤りを感じることもしばしばです。以前は当たり前に思っていたことが、イギリスで暮らしたことによってそう思わなくなっている自分がいるのです。人の価値観というものは、結構簡単に変わるものだということに気がつきました。イギリスと日本の良いところだけを組み合わせて、新しい国が創れたらいいのに、なんてことを考えることもあります。 遠足こぼれ話田口知子 遠足で気になるのがお天気。先週は、お弁当を食べ始めた時に、雨が降り出し、あわてて木の下に移動しましたが、すぐにやんでラッキーでした。カバーサカースルは、周囲が広い公園になっています。建物内の見学後、森の中を班ごとに30分ほど散策する時間もとれましたし、お弁当の後は、トラムパークで遊んだり、スポーツコートでサッカーをしたり、芝生の上で大縄やおにごっこをしたりと、皆で楽しいひとときを過ごせました。 カバーサカースルは、補習校から行くのは初めてです。小林運営委員長さんから教えていただき、また一つ遠足の行き先として新しい場所が加わりました。さて、ご家庭ではどんなお土産話が登場したでしょうか。19世紀半ばのマーサは、製鉄業で繁栄し、ウェールズで最大の町(カーディフとニューポートを合わせたよりも大きかった)だったそうです。坑道の天井が低く、馬が入れないので、6歳の子供が週7日、一日12時間も掘り出した鉱石をトロリーに乗せて運び出していたという説明も、展示物の中にありました。班のみんなでクイズの答えを考えながら見学しましたので、何かしら心に残ったことがあったのではないでしょうか。 先生方からは、高学年の生徒がよく班員をまとめていたと報告がありました。小1の児童が中学生にぶらさがるように手をつないで歩く姿は、とてもほほえましかったです。また、カパーサカースルの2階が公立の中学校になっていて、おそらくそこに通う生徒なのでしょう。男女数人が遊びに来ていて、補習校の高学年の生徒と対抗戦で、スポーツコートで仲良くサッカーをしていました。大縄組は、最初は数人でしたが、トラムパークで遊んだ児童が後から合流し、盛り上がっていました。1学期に、うまく跳べなくて泣いていた児童が、満面の笑顔で楽しそうに跳んでいました。くやしい思いは子供達の力を伸ばしてくれます。みんなで一緒に遊びながら、いろいろな学年の友達に感化され、心身ともに健やかに成長していってほしいと心から願います。「車に気をつけて」と前方の生徒に注意を促す私の手を、横にいた小1児童が握ってきた時の小さな手のぬくもりに、頼りにされるささやかな喜びを感じ、私の方も子供達から元気をもらった遠足でした(07年9月8日) 母の声(日本から)「日本の学校で」 生徒の皆さんへ 校内文集のテーマ決定田口知子 今年度の学校文集のテーマが、決まりました。「忘れられない○○○」です。○○○の所は「出来事、思い出、人、言葉、本」など自由に言葉を入れて下さい。題名には「忘れられない」という言葉が入らなくてもいいです。 学校文集は、卒業・進級を記念して三月に発行します。二月に業者にコピー・製本の発注ができるように、編集作業は冬休みから始めますので、作文は2学期末までに仕上げて下さい。 これから十月初旬にかけて、題材探しをします。クラスで話し合ったり、担任の先生からアドバイスを受けたりしながら、発想を広げ、題材探しのこつを学んで下さい。その後、構成メモを作ります。メモの作り方も、作文学習の大切なポイントです。メモができたら、書き出しをどうするか、いろいろなパターンを学習しましょう。書き出しが決まると、スムーズに下書きに入れます。途中、文章にゆきづまっても、時間をかけていくらでもふくらませていけますから、心配しないで下書きを進めて下さい。下書きの手直しについても、担任の先生からアドバイスがあります。最後に、原稿用紙の正しい使い方を覚え、書写の練習になるように、濃くはっきりと丁寧に「清書」をして、完成です。このように2学期は、教科書学習と並行して、作文の書き方を勉強していきます。 ここで、題材探しの話に戻ります。題材は、今までに書いたあのねちょうや日記、短作文から選んでもいいです。心がけてほしい点は次の二つです。一つ目は、題材を絞ること。例えば、題材を「旅行」とするのではなく、一番心に残ったことに焦点をあて「旅行で体験した○○のこと」と、さらに絞り込んだ題材を設定して下さい。旅行で体験したこと全部を書こうとすると、感動が広がりすぎて輪郭がぼやっとしたインパクトに欠ける作文になってしまいます。自分用の記録や旅行の報告という目的がある場合は別として、ある程度枚数に制限のあるまとまった作文を仕上げる場合は、感動の中心を絞りましょう。二つ目は、その作文によって心が傷つく人がいる題材は避けましょう。皆さんからどんな題材が集まるか、とても楽しみです。 中1国語通信から(7月7日号からの部分転載。夏休みの自由研究を期待する目的で書かれたものですが、研究心について参考になるお話ですのでご紹介します) 中1担任 百済正和 作文を書くメリット田口知子 職員会で、今年度の学校文集のテーマに「忘れられない○○○」があがった時のこと。「幅広く題材が探せるから、いいんじゃないですか」という意見に続いて、「人に知られたくない失敗談は、なかなか書けないもので・・でも書きながら、心が癒されるっていうか・・」先生達も同じテーマで作文を書くということが、既に意識の中にあるようです。また「あることを忘れたから、とんだ目にあったという体験でも、作文が書けますよね」と視点の異なるコメントも登場しました。 作文の題材は、家や学校でいろいろな人と話をしながら、これはと思う題材が見つかるといいですね。作文を書くことは、自分の生活を振り返ることにつながります。楽しかったことを言葉にしながら、感動を二度体験することができます。また、くやしかったり、悲しかったりしたことを、言葉にしてくいくことで、気持ちがふっきれ、新たな勇気がわいてくることも、あるでしょう。作文を書くことは、心を耕してくれます。 他にも、作文を書くと良いことがあります。例えば次のような力を伸ばしてくれます。まず、考える力です。どんなことを書くか考える、どんなふうに書いたら効果的か考える、その時の自分や周りの人の気持ちについて考える・・書きながら考え、考えながら書いていく作業は、頭のトレーニングになります。次に表現力が身につきます。国語学習で学んだ語彙や表現を、実際の文章に生かしていくことで、学習したことが定着していきます。また自分が感じたり思ったりことを、他の人にわかりやすく伝えるためには、明確な表現と構成を工夫する必要があります。どのように表現すればより効果的か、いろいろ工夫する過程で、表現力が鍛えられます。三番目は集中力と忍耐力です。一つのまとまった作文を仕上げるためには、下書きや清書に時間がかかります。少しずつねばり強く取り組む間に、集中力と忍耐力が養われていきます。作文はいっぺんに仕上げようとせずに、一段落ずつ書いていくなど、自分に合った方法で取り組んでいって下さい。 このように、作文を書くメリットは、とても大きいのです。思考力、表現力、集中力、忍耐力はどんな教科の勉強であっても必要な力で、学力を伸ばす要となります。作文と一生懸命取り組んでいれば、必ず他の教科の勉強にも良い効果が出ます。2学期は、作文の勉強を通して、質の高い作文を仕上げるコツを学びましょう。ただし、これが単発の学習に終わらないように、普段からあのねちょうや日記、意見文など、量を書き続けていくことも心がけて下さい。(07年9月22日) 10年ぶりに補習校を訪問した前場君田口知子 先週、大学4年生の前場智也君が10年ぶりに補習校を訪ねてくれました。小2で本校に転入し、小6の夏に帰国して以来、今回が初めてのイギリス旅行です。来年就職するので、チャンスがある内に、もう一度イギリスを訪れて、小学生の頃とは違う視点で自分が育った所が見てみたいと、今回の旅行を計画したそうです。いくつか回ってみたい場所がある中で、補習校ははずせない場所として、10日間の旅程の中で、一日をさいてくれました。「補習校のためにぜひ何かお手伝いさせて下さい」の言葉通り、小4では生徒と一緒に詩作と取り組み(予期していなくて本人もびっくり)、休み時間は男子生徒とサッカーをし、女子中学生とお昼を食べ、午後は小3の算数のお手伝い、放課後はお迎えが遅れた児童の話し相手、とこのように8:30から4:00まで、まる一日後輩達のために、実によく動いてくれました。今の補習校は、人数が少ない上に、日本からの先輩の訪問は珍しいので、後輩達にとってはとても楽しいひとときとなり、新鮮だったことでしょう。また、いつもの授業にも変化がつきました。前場智也君、来てくれて本当にどうもありがとう。いつまでも補習校のことを大切に思ってくれているその気持ちが、とてもうれしいです。 一方、前場君もお母さん達が話しかけてくれたのが、とてもうれしかったそうです。「皆さんに感謝しています。後で、お礼のメッセージを送ります」と言っていました。また生徒新聞の「先輩インタビュー」にも登場してくれるそうです。前場君は今回の訪問でどんな感想を持ったでしょう。原稿が届くのが楽しみです。ところで、前場君のお母様は、本校で国語と朝の日本史の補習授業の先生をされていました。帰国後も毎年、学校文集に特別投稿してくださっているので、皆さんお名前はご存知だと思います。(前場君は特別投稿のことは全く知らなかったそうです)本校の元生徒に、声をかけ温かく接していただき、保護者の皆様に私からもお礼申し上げます。 さて、一日の終わりに前場君が残念そうに言いました。「図書室でぜひ見たい物があったのに、行きそびれてしまったなあ」でも、大丈夫。前場君はちゃんとなつかしの対面をすることができました。それが前場君にとって「忘れられない物」であったとは。この話は、また次週に。 母の声✰サマースクールの感想昨年同様の調理室を使わせていただけて、やはり気持ちよかったです。餃子作りは思ったよりスムーズで、時間もちょうどでした。キャベツを刻んでおいたので、時間が短縮できました。お手伝いの保護者の人数も充分で、日ごろできない話などが出来、とても楽しかったです。日本からの訪問巡回の先生方との懇談は、生の日本が感じられて、将来帰国する参加者には有意義でした。一日目は調理実習の準備から懇談まであわただしく過ぎましたが、二日目はお手伝いもあまり必要でなく、控え室でお母様方といろいろなお話をしました。国際児の方が増えていて、遠方から通っていらっしゃる方が多くなってきているので、お互いの立場や境遇を理解するためには、多く話をすることの必要性を実感しました。我が子は「高学年の参加者が少なく悲しかった。習字が楽しかった。すいか割りも楽しかった」と申していました。 (07年9月29日) |