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補習校便り 2007年10月

前場智也君の小4の時の思い出

     田口知子

 「図書室で見たい物があった」と前場君。よく覚えていてくれました。それは、「白いぼうし」の手作り本でした。小4の教科書には、今もあまんきみこさんの「白いぼうし」のお話が掲載されています。タクシー運転手の松井さんとちょうちょが登場する心優しいお話です。前場君が小4だった時、同じクラスの横澤すすむ君がこのお話の続きを書いてきました。「教科書には楽しい物語がたくさんあるが、その続編は全然登場していないのだ。たとえばかさじぞう2とか新・大きなかぶなんぞ、見たことも聞いたこともないでしょ、でしょう。そうして作ったのが次の作品」との前置きで、白いぼうし2が登場しました。そして、白いぼうし3から、スペシャル、inフロリダ、ラストエピソードと、またたく間にノートの27ページ分の創作物語ができあがりました。
 横澤君のノートに感動した私は、すぐにコピーをとり、表紙も横澤君に描いてもらって本に仕上げ、図書室に置くことにしました。なんという偶然か、七夕バザーの前に、図書室の本棚を整理した時、どこかにまぎれこまないようにと私の方で保管してあったのです。前場君に、「ほら、これでしょ」と差し出すと、「うわあ、まだあったんだ」前場君は、すぐに1ページ1ページ、大事そうに読み始めました。前場君によると、当時は登校すると真っ先に横澤君のノートを読むのが楽しみだったとか。毎週、みんなから「次、できた?」と聞かれて、きっと横澤君も大はりきりだったことでしょう。こうした朝の教室風景があったとは、私も知りませんでした。これが前場君の忘れられない補習校での思い出なのだと思うと、横澤君の創作物語がいっそういとおしく感じられます。
チャンスがあれば、ぜひ皆様も「白いぼうしシリーズ」を手にとってみてください。

日本からご挨拶 補習校の皆様へ

元講師 前場よし乃

週に一回の貴重な日に、子供がお邪魔をしてしまい、ご迷惑をおかけ致しました。彼が通っていた補習校とは場所が違っていますが、雰囲気は感じられ、あのときのことが思い出されたのではないでしょうか。
 渡英当初は現地校でかなり言葉の壁のストレスを感じていたかと思います。その気持ちを癒してくれたのが補習校の存在です。日本語で話をして、日本食のお弁当をみんなで食べて、休み時間は雨が降っていても外で遊んで・・放課後、主人が迎えに行って帰ってくると、ランドセルだけ帰ってきたことも何度かありました。そんな土曜日を過ごしていましたことが、今でも思い出されます。本来の目的は、日本の勉強を維持していくためなのですが、子供たちが遊んでいる姿を見ると、土曜日はしょうがないかなという思いになりました。今回、お邪魔させていただき何かお役に立ったのなら幸いです。その逆でしたら本当に申し訳ありませんでした。お礼とお詫びを含めまして。
(10月6日)

低学年保護者と校長の語る会から

田口知子

 先週1:00-2:15で「低学年保護者と校長の語る会」をもちました。(前週に決定し、補習校だよりで案内を出せず、申し訳ありませんでした)会の目的は、保護者の学年を超えたネットワークを作ること、保護者同士の意見交換や校長の話から子育てに関する新たな示唆と元気を得ること、校長が保護者の生の声を聞いて学校運営に反映させていくことの3つです。小1から3年まで10名(母9名、父1名)が集まりました。最初に近況を含む自己紹介を行い、続けて抱える課題について意見交換をしました。短時間の会ではありましたが、皆さんの積極的な発言によって、効率よく時間を使うことができ、かなり核心をつく話し合いができたと思います。しかし、会で出しつくせなかった話題や不燃焼気味の思い、また会の後で新たに考えたことなどがあれば、「母の声」としてお出しいただけませんか。さらに紙面で考え合っていきましょう。
親と教師には、子供の可能性を最大限に伸ばすという使命があります。しかしその近道はありません。一つ言えることは、親と教師の「学び」が不可欠であるということ。他の人の言葉に学び、本の言葉に学び、子供に学び、自己反省に学ぶ・・学ぼうとする気持ちさえあれば、学びの材料はどこにでもあります。親や教師が日頃から視野を広げ、手立てを工夫し実行していくことは、確実に子供の成長につながります。手をかけず楽をして実りだけを得る近道はありません。
 今回登場した話題の一つ目は、家庭学習の習慣作り。「いかに親のストレスなく宿題をさせるか」は、親にとって永遠の課題です。子供は遊びの方が楽しくて当然です。補習校の宿題を進んでやろうとしない、だらだら時間ばかりかかってしまうとの悩みに、「たとえ小さなことでも、これができるようになったと、親があせらないこと。これは子供の問題ではなく、親の問題だと思うようになった」「現地校はほめ上手。親も子をほめてあげなくては」。宿題をやりたがらないのは、学習習慣が身についていないことや学習の内容が分からないことが理由に考えられます。大切なことは、机に座る訓練を地道に続け、分かった!できた!という達成感やほめられる喜びを味わわせてあげることです。「自分があきらめてしまったら、そこでおしまい」「子供の気分がのらない時は、本を一回読んで終わろうねと、おもいきってやめてしまう」「そばについていなくてもできる宿題は、台所で料理しながらやらせている」といった声も出ました。次に、文集の作文のサポートの仕方が話題に。子供の言葉を効果的な質問によって引き出す具体的な方法が、紹介されました。最後に国際児の国語教育について。漢字と語彙をいかに伸ばすか、教科書をいかに読み込むか、今回はさらりとしか扱えませんでしたので、この話題はいつかまた。
 そして、保護者からは次のような提案がありました。「いろんな子と友達になれるように、放課後のスポーツクラブなどみんなで遊べる機会があるとよい、座席が固定していると落ち着いて学習できる利点はあるが、時々席替えをすると違う子とペアになれる、一週前に今月の歌の予告があれば、家で事前に歌うことができる」貴重な声でした。職員会でも検討します。(10月13日)


母の声(日本から)


帰国してみれば、何事も自分で気づいて自分でやる、ということが思春期の子供には一番大事だと思うこの頃です。また、そういうふうに子供が気づくように、周りの助けも借りながら、親も見守ることができればいいですね。私もどうしても口が先に出てしまうのですが、帰国してからの我が子の変化を見ていると、見守る、ことの方が大事だと感じます。(10月27日)