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>>>メニューページに戻る 補習校便り 2009年5月
学力を伸ばすには
田口知子
「しっかりと勉強した後のごほうびとは、何でしょうか」入学式のお話の中で生徒達に出した質問です。「通知表の点が上がること」「お家の人からプレゼントをもらうこと」といった答えを用意して、手を挙げてもらいました。誰も手を挙げない中、前列に座った一年生の一人が、「お家の人からのプレゼント」というところで、顔をほころばせ、遠慮がちに手を挙げているのが目にとまりました。ごほうびという言葉に、素直に反応したのでしょう。なかなか、よく人の話を聞いています。そして先週は、一年生の保護者の方から、「今は宿題をもらって帰るのが、とてもうれしいらしくて、すすんで勉強をしています」というコメントをお聞きしました。なんともほほえましい話です。 母親が、子供によく言う言葉の一番目は「早くしなさい」次が「勉強しなさい」なのだそうです。気持ちにゆとりがないと、教室でもつい発してしまう言葉です。「早く、早く」「ちゃんとしなさい」詰め込み授業になってしまった後は、私も反省することしきりです。 「見える学力、見えない学力」という本を著し、具体的な家庭教育論を提唱する岸本裕史氏は、「学力は、言語能力×意欲×継続」だと言います。子供をやる気にさせ、学習を長続きさせるには、どんな方法が効果的でしょうか。時にはごほうびを使うのも一案です。ただ、いつまでも物でつっていては、物がないと勉強しなくなってしまいますから、注意が必要です。私達教師も効果的な指導について常に考え、工夫をしています。子供の知的好奇心をくすぐって学ぶ楽しさを味わわせ、できた、分かったという達成感を持たせることが、子供の学習意欲を高めます。これから補習校と家庭とが協力して、共に、お子様の学習成果を見守り、支援していきましょう。(2009 5月2日)
先週の教員研修会について
田口知子
先週、放課後に一時間、教員研修会をもちました。まとまった研修の時間は、なかなかとれないので、普段は、職員会の中でミニ研修(毎週10分15分の細切れ時間で)を行っています。今年の研修テーマは、昨年の「読みと評価」を継続します。先週はまず、新しい先生方と一緒に教師全員で授業作りの基本を確認し、情報を共有することから始めました。例えば次のような事柄です。授業の核となる指導目標を明確化し、授業のどこでどのような評価を行うかを意識した授業作りをする。教科書の読み教材に加えて、「光村ライブラリー」(過去の教科書に掲載された読み物を全部まとめたもの。教師用図書)から、物語文と説明文をなげこみ教材として使う方法。ネットで指導案や実践例が検索できることなどです。教師の教室への入り方や立ち姿、話し方、教室のルールなどのクラスマネッジメントについては、今後も考えあっていきたい共通課題です。特に国語は、言葉の力で授業をひっぱり、児童生徒を動かしていく教科ですから、教師自身に「言葉の力」が求められます。発問一つとっても、どんな言い方をすれば効果的か、考えぬく必要があります。また分かりやすい言葉で、的確なタイミングで話すためには、子供の反応に常に集中していなければなりません。岸本裕史氏が「学力は、言語能力×意欲×継続」と言うように、言語能力は学力の根底をなします。子供の言語能力を後押しする役割を担うのは、補習校では教師が、家庭では保護者です。豊かな言語環境は、意識していないとなかなか作り出せません。最後に、通知表の評定について、討議しました。通知表は、児童生徒の意欲を高め、これからどんなことと取り組めば、力が伸びていくか、具体的な手立てを示してあげることが目的です。何をどのように評価するか、討議はここで時間切れとなりました。授業で何を指導するか、どんな力をつけさせたいか、評価について考えることは、日頃の授業作りに直結します。これからもより良い授業をめざし教員研修を続けます。(2009 5月9日)
家族の会話
田口知子
先日、OB保護者のAさんと、電話でお話をする機会がありました。渡英時、お子様は1歳半、小4で帰国、今は中3です。滞英生活が長いため、補習校での最初の三年間は、特に書くことが苦手で親子で奮闘されていました。教室では、ノートを書くのに時間がかかり、宿題のあのねちょうはなかなか進まず、担任の先生もよく相談にのっていたようです。地道な家庭学習は、三年生の終わり頃から実を結び始め、四年生になると、感性豊かな作文で、先生たちをよく感心させていました。その頃、Aさんからお聞きした話の中で、今も印象に残っている言葉があります。「親として特別なことは何もやっていません。ただ子供の話を忍耐強く、おもしろがって聞いているだけです。」子供は、親がおもしろがっていると分かると、学校での出来事や、その時考えたことなどを話し始めます。しかし、子供が話したいことと、親が聞きたいことは、いつも同じとは限りません。子供も、話したいことの要点が定まっていなかったりするので、子供の話を聞くのには忍耐を要します。学年が上がると、親が返答するのに相当考えないと答えられないこともあり、時には、料理の手が止まって、夕飯が一時間遅れになることもあったといいます。その反面、子供がいつも会話にのってくるわけではなく、親が一生懸命返答しても、子供の興味がそれてしまうこともあります。しかし、何回かに一回は、親子で共に満足できる会話が成立し、話してよかったと思えることがあったそうです。子供の言語能力は、周りからの刺激によって、伸びていくものです。友達との会話では出てこないような語彙や話題は、家族の会話を通して広がります。子供達のあのねちょうを読んでいると、まるで家族会議のような話題が登場して、とても興味深いです。例えば、「車を買い替える時に、どうしてその車種を選んだのか」とか「家族旅行でどの国に行って何を見たいか」など、子供をうまくまきこんでいるなと思います。教師の側からも、家族の会話につながる話題をいろいろな機会を利用して提供していきたいと思います。(2009 5月16日) |